そらのように踊れ！

素晴らしいそらを観た。


そのそらは見上げなくても、正面真っすぐに観えたんだ。

黒かったそらがどんどん青く変化して、地平線が燃えるように赤くなっていくんだ。

ひとつ星が光っていたその下に、ナイフのように数ミリの細い月が尖んがってんの。


おもいっきり胸を刺された。

そのそらよりも、真っ赤な血がドボドボと自分を染め直していった。
全てのモノは、この世にたったひとつしか存在しないということ。だからカメラにおさめようと必死になっても、その素晴らしさはまったく映ってくれなかったんだ。



でもあのそら、オレだけのモノにはしたくないな。

あの素晴らしさを人に伝えることが出来るのは歌を唄うことしか、オレにはそれしか方法はないだろうよ。



ノザキジュンヤ