ミイダ・バディ・リー

かつてトライアンフやノートン、ＢＳＡ等を駆るロッカーズが繰り広げた

カフェのジュークボックスにコインを入れ、お気に入りの曲をスピンさせて単車まで走って行き、曲が終わるまでに所定のコースを一周して、先に戻って来た方が勝ちという通称『JUKEBOX RACE』。

時間にして２、３分の度胸試しだ。

いやいや、そんな危険は不良映画の中だけにしようぜ。

あなた達一人一人のペースでいい。

ホームシックスはジュークボックスみたいに一曲足らずで終わらない。

ゆっくりスタートして、自分の歩幅で戻って来たらいいよ。

それまでホームシックスはずーっと音楽を鳴らしているから。

悲しければライブに来てくれ。

楽しければライブに来てくれ。

腹が立ったらライブに来てくれ。

その日のその日の皆の心に響くように、いつでも汗をかき音楽を鳴らしているから。

今の世の中は、iTunesで２４時間家にいながら好きな曲を買うことができるし、大量の曲を小型の端末で気軽に持ち歩き、聴くことができる。ものすごい進歩だ。

ただ、そんな世の中だからこそ、圧縮されたMP3なんかじゃなく、血の通った生の音を大切にしたいと俺は思うのだ。MP3プレーヤーという檻にギュウギュウに押し込まれた音よりも、自由に走り、暴れ回る音の方が、胸の奥の奥まで染み渡っていくと俺は思うのだ。

自分のタイミングでいい、ふとした時でいい、思い立ったら生の音を聴きに来てくれ。ホームシックスは、音楽再生端末が進化していくスピードに負けじと進化を続けながら、普遍的にいつもどこかで血の通った音楽を鳴らしているから。

ミイダシンジ